最高の恋の見つけ方
夕ご飯はホテルで和食をいただいた。



私は彩り膳、純は和風ステーキ膳にした。



綺麗な器たちを見ているだけで、日本人でよかったな、と思う。



「ねえ、純、色々してもらってありがとう、でも純も学生なのに、大丈夫?私がここは払うね」



旅の最初から、支払いを拒否されて申し訳なく思っていた私は、意を決して純に言った。



「いいよ、俺が誘った旅行だし、お祝いだから」



「だめ、私が払う」



「ほんと、いいんだよ」


純が微笑む。




「実を言うと、俺は院生だけど、グラントもらってるから、そんなに困ってもいないんだ」



「グラント?」



「うん、俺がやってる研究を応援する契約してくれてる企業があって、学費とか、生活費だしてくれてるの」









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