スキとかキライとか。
「行こっか?」
「うん。関わったらヤバそうだしね」
意見が一致した私と咲良。
隠れるより堂々とした方が八つ当たりとかされないしね。
「その女優さー……」
「アハハ。分かる分かる!」
私達は話を作り、二人の横を通った。
望月さんはうるさいのが邪魔なのか、私達を睨み付けた。
一方、長谷川さんは涙目でヘルプサインを送り続ける。
う~ん……、助けたくなっちゃう!
私は罪悪感を抱えたまま、校門の扉の前まで着いた。
「やっと着いたぁ……!」
「長かったね、咲良」
私は扉に手を掛けた。