ジャンプ!
「あほ、泣くなや。お前ら優勝やで?もっと喜べよー」
まっちゃんの関西弁が変に落ち着く。
「まっちゃんの言うとおり、もっと喜べよ。それとも今日の試合が最悪だったか?少なくとも俺は最高の試合だったと思うぜ。」
「まっちゃんちゃうやろ!かんと・・―」
「竜輝ー!!俺本当に凄ぇうれしい・・・今日の試合は最高だった。でも俺等今日から受験生で、もうこの高校のバスケ部には戻ってこれねぇ・・。それが悲しいんだよー!!!竜輝ー!!!」
浩太はまっちゃんの言葉を見事にスルーして俺に泣きつく。
「浩太先輩・・まさかあっち系ですか・・・?」
俺に抱きつく浩太を見ながら勇人は青ざめている。
「んな訳ねぇだろーが!!変な事言うなバカやろーが!!!」
そう言って浩太が勇人の頭を叩く。
顔を真っ赤にして怒鳴る浩太を見て周りの奴らが笑いだす。
こうやってみんなで笑うのも、もう最後か・・・
そう思いながら俺はその場を後にした。