ありふれた恋でいいから
忘れもしない懐かしい筆跡。

その存在だけで愛しさを感じられる名前。


そして。



「うそ、だろ…」



そこに記された日付に、目を疑った。

何度確認しても、それは今日の日付。



間違いない。

見間違いなんかじゃない。






―――須藤が今日、ここに来たんだ。



それに気付いた瞬間、俺は弾かれたように走り出した。
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