☆子犬系男子にご用心☆
「僕の事、好きになってくれた?」
「ま、まさか!気まぐれよ!」
ズカズカと歩く速度を速め臣から遠ざかっていく。
「待ってよ、結芽ちゃん!」
「待たない!」
臣はそれでもなんだか楽しそうに笑ってるし。
結局、私は臣に振り回されている気がしてならない。
年上なのは私なのに、主導権を握っているのは臣のような気分だ。
「・・・なんで私なの?」
「ん?」
「さっきの子たち可愛い子ばっかだったし。仲もよさそうじゃん」
「ヤキモチ?」
「なんでよ!」
歩くスピードを緩め、臣に問いかけると臣は私の横に並ぶ。
「あの子たちはただのクラスメイト。別に仲いいわけじゃない」
「仲よくないの?」
「話しかけられるからああやって話してるだけだよ」