☆子犬系男子にご用心☆
そうやって、僕から大切な人を奪っていくんだから。
「見たところ大きなこぶはないけど、一応病院で検査をした方がいいと思うわ。もし頭を打っていたら大変」
「はい・・・」
「しばらく様子を見ましょう」
松本先生は、病院に連絡を入れると保健室を出て行く。
残されたのは僕らだけ。
「結芽ちゃんの気持ち、本当は気づいてるんじゃないんですか」
僕が行きたい結芽ちゃんの側に立つ高城先生に投げかけた言葉。
高城先生は特に反応は示さず結芽ちゃんをじっと見ていた。
「もう教室に戻りなさい。ここは俺が見ておくから」
ふぅん。
あくまで先生として対応するってわけ。
ほんと、気に入らない奴。
「結芽ちゃんの事が心配なんで、起きるまでいます」
二人になんかしない。