☆子犬系男子にご用心☆



春兄が心配してくれるのは、私を小さいころから知っていてほっとけないから。
そして、私が自分のクラスの生徒だから。



春兄には、心に決めた人がいるんだから。




病院につくと、先生が話を通してくれていたらしくすぐに診察室に呼ばれた。
診察を受け、検査をした結果、体中の打撲と、足首の捻挫で脳や他の問題はないと診断された。



「よかったな」

「はい」




松本先生は、結果を聞くと残してきた仕事があるとかで慌ててタクシーを拾って学校に戻った。
私と春兄は、少しだけロビーで落ち着いていた。
それは、私の身体を春兄が気にしてくれたから。

打撲跡はやっぱり痛いし、さっき病室で見ればすでに青痣になっているところが数か所あって凹んだ。
足首は日々までは入っていないけど、結構ひどい捻挫で念のため松葉杖をもらってしまった。



「松葉づえ・・・使わなきゃだめですか?」

「当たり前だろ。無理して使って悪化したらどうするんだ」

「でも・・・、こんなのしたら、気にしちゃう」




そうでなくても、自分のせいだって傷ついているのに。





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