☆子犬系男子にご用心☆
「大丈夫です。他の生徒と差をつけたら、贔屓だって言われちゃいますよ。高城先生」
「結芽・・・、俺は、担任としてじゃなくて」
「高城先生は、私の担任の先生です」
自分に言い聞かせるように。
私と関わるとね、皆不幸になるんだよ。
私といたら、笑顔が消えるの。
そんな事、わかりきってたことなのに。
「失礼します」
頭を下げて春兄の横を通り過ぎる。
こみ上げてくる想いを必死に唇を噛みしめ我慢する。
でも、ごめんね・・・。
好きな気持ちだけは・・・。
これからも、ずっと好きでいさせて・・・。
それ以上、なにも望まないから。