☆子犬系男子にご用心☆



「大丈夫です。他の生徒と差をつけたら、贔屓だって言われちゃいますよ。高城先生」

「結芽・・・、俺は、担任としてじゃなくて」

「高城先生は、私の担任の先生です」




自分に言い聞かせるように。
私と関わるとね、皆不幸になるんだよ。

私といたら、笑顔が消えるの。



そんな事、わかりきってたことなのに。




「失礼します」




頭を下げて春兄の横を通り過ぎる。
こみ上げてくる想いを必死に唇を噛みしめ我慢する。




でも、ごめんね・・・。




好きな気持ちだけは・・・。





これからも、ずっと好きでいさせて・・・。





それ以上、なにも望まないから。






< 139 / 259 >

この作品をシェア

pagetop