☆子犬系男子にご用心☆
「いいの?助けてあげなくて」
「いいわよ。助ける義理なんてないし。私とあいつは赤の他人なんだから!」
付きまとってくる理由もわからない。
たったの一回、たったの一瞬会っただけ。
そ、そりゃあ、ちょっとしたトラブルはあったけど。
あんなの、ただの事故。
記憶からすぐにでも消し去れるくらいの事故よ!
「あー、思い出したくもない」
あんな奴の事なんて、さっさと忘れてしまおう。
「てゆーか、1年のくせに生意気なのよ」
「はは、確かに」
すっかりあいつのペースに巻き込まれそうだったけど。
そうよ、私はあいつの二つも年上なんだ。
「そういえば、テスト勉強してる?」
「え?あ」
「忘れてたの?」
志保に言われ思い出した。
明日は実力テストだ。
変な人に会ったせいですっかり抜けてた!」
「まずい!勉強しなきゃ!」
「え、今から!?」