☆子犬系男子にご用心☆
次の授業は隣の棟のパソコン教室。
1階に下りて行かないといけない。
「階段ゆっくりでいいからね」
「うん・・・」
歩くことには慣れて来たけど、階段はやっぱり怖い。
一段一段ゆっくりと降りていく。
「志保、遅れちゃうから先行っていいよ。荷物だけお願いしてもいい?」
「なに言ってるの。一緒に行くわよ、当然でしょ」
志保は頬を膨らませて私を見た。
私はありがとうと呟いて再び階段を降りはじめる。
「臣、おはよー!」
「優樹菜おはよう」
その声に、ビクッと体を震わせる。
顔をあげると視界にうつったのは廊下を歩いてくる臣。