☆子犬系男子にご用心☆



どれくらい経っただろう。
いつの間にか私は雨の中ベンチの上で眠ってた。



身体はすっかり雨に濡れる。




もうすぐ夏だから、寒くなんてないけれど。
雨は止むことを知らず私の上に降り注ぐ。





雲が月を隠し、星もないどんよりとした夜空を見上げる。
私の心みたいだ。



外灯の小さな灯りが心もとなく辺りを照らす。
昼間は子どもたちで賑やかな公演も夜になればすっかり静寂を纏う寂しい空間。





孤独。






自分が望んだことなのに。
こうなることを、選んだのは私なのに。





一人で、いいと・・・。





「・・・結芽ちゃん?」






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