☆子犬系男子にご用心☆



「春兄、みゆさんと暮らしてるんだね」

―え?あ・・・、いや。今日はたまたま来てくれてて。それがどうかしたのか?

「ううん。お似合いだなって。春兄の家、久しぶりに遊びに行きたくて行ったけど、邪魔かなと思って帰ったんだ」

―邪魔だなんて。そんなわけないだろ?

「もう、春兄ってそんなんじゃみゆさんに逃げられちゃうよ?私の事にばっかかまってないでさ」





胸が痛い。
こんな、気遣うようなこと言いたくない。

だって本当は。
別れてしまえばいいって思ってる。



そんな事を想う私の事、春兄は嫌だよね。




―何かあったわけじゃないのか?

「ないよ。うん。大丈夫だから。・・・だい」




突然後ろから携帯を奪われ、次の瞬間私は後ろから抱きしめられていた。
ソファに座っていた私を後ろから覆いかぶさるようにして抱きしめるのは、臣。




「お、臣・・・?」

「なにが大丈夫だよ。・・・大丈夫じゃないくせに」




耳元で、臣の声がくすぐる。



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