☆子犬系男子にご用心☆
「・・・ごめんね、臣」
「うるさいな、許さないし」
「うん・・・。許してくれなくていいよ。私はひどいことしたのは事実だし・・・。臣を傷付けたのは私だから」
「なんでそこで引くかな!結芽ちゃんのそう言う所・・・」
私はいつも。
求める側の人間で。
家族の愛とか、友だちとか。
大切なものを求める側の人間で。
「・・・結芽ちゃんは、僕が好きでいることが迷惑なの?」
「迷惑じゃ・・・。私が迷惑とか、そういうんじゃなくて・・・。臣が・・・。臣が、いつまでも私なんかに振り回されてたら可哀想だから」
「なにそれ、僕のためとか言いたいの?」
あれ・・・?
怒ってるんじゃなかったの?
振り向いて見あげた臣の顔は・・・。
まるでふて腐れているみたいだった。
「だって、私はやっぱりどうしても、春兄の事忘れられなくて、簡単に好きな気持ちが溢れてきて・・・。臣の気持ちに応えられないって思うから・・・」