☆子犬系男子にご用心☆
「臣が女の子を家につれてくるなんて、みーちゃんくらいだったから、すごく嬉しいの」
「はぁ・・・」
みーちゃん?
元カノかなんかだろうか。
なんて、なに気にしてんのよ。
「ん・・・」
臣がソファの上で身じろぐ。
ゆっくりと起き上った頭がソファの向こうに見えた。
あ、起きた。
起き上った臣がこちらを振り向き、キッチンにいる私とお母さんを捕らえた。
「か、母さん!?なんで!」
「なんでって、失礼ね。お父さんが急に仕事が入ったから朝一で帰ってきたのよ」
「ま、マジかよ・・・ごめん、結芽ちゃん・・・困ったよね」
「あ、ううん・・・。お母さん、優しく話を・・・」
困ったのは私じゃなくて、むしろお母さんの方だと思う。
こんな事なら、非常識だって罵られた方がよかったのかもしれない。
そんな風に考えちゃうのは、私がひねくれてるからなのかな。