☆子犬系男子にご用心☆
「結芽!」
家が遠目に見えた時、私を呼ぶ声がした。
私に駆け寄る人の姿。
「春兄・・・」
もしかして、私の事を待っててくれてたの?
いつから・・・?
「大丈夫って言ってたけど、急に電話切れたし心配で・・・」
簡単に、引き戻されてしまう。
でも、それでも・・・。
「大丈夫。涙を見せられる人ができたから」
「・・・え・・・」
「だから、もう大丈夫だよ、春兄」
春兄から、卒業する。
引き戻されてく想いでも。
春兄には幸せになってほしいから。
足かせになりたくはないから。