☆子犬系男子にご用心☆


春兄と別れ、教室に戻る。
そこでは、志保が待っていてくれていた。



「おかえりー!」



志保は、私の気持ちを知っている唯一の人。
そして、私の唯一の友達。



「先生と話してたでしょ?」

「うん。最近どうかって聞かれただけ」




人付き合いの苦手な私。
そういう経験に乏しい私に、自分から話しかけてくれてずっと一緒にいてくれる志保にいつも助けられてきた。




「好きっていっちゃえばいいのに」

「言えないよ。そんな事言って迷惑かけたくないし」

「迷惑とか、そんなことないと思うけどな」




私は、志保の机の前の席に座る。
そして、志保の方に体を向けて座った。



「結芽は、奥手だからなぁ。恋愛に対しても友だちに関しても」

「どうしたらいいのか、わからないんだから仕方ないでしょ」

「結芽、いい子なんだから。きっと話しかけたらみんなわかってくれるよ」




人にどう思われるか。
それをいつも気にしてしまう。




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