☆子犬系男子にご用心☆
今は生徒として側にいられたらって。
もう少し時間がたって、私の心に余裕が出来たら前みたいな関係に戻れたらって・・・。
その戻る場所すら、与えてくれないの?
「そんな・・・、私・・・」
「今、式の準備とかで大変な時期なのに・・・、あなたのことでいっぱいで、手につかないの。・・・お願い、邪魔しないで・・・春くんの事を想うなら」
春くんの事を想うなら・・・・・。
それが、春兄の幸せ?
私が、春兄から離れることが、春兄の幸せになるの?
そんなの―――――――。
みゆさんはコーヒーには一度も手を付けず、伝票を手に取るとそのまま立ち去ってしまった。
残された私はただ茫然と冷めていく紅茶を目に映すだけ・・・。