☆子犬系男子にご用心☆



私みたいな足かせがいたら春兄はいつまでたっても安心できない。
それは、わかるから。



みゆさんの気持ちも、わかるから。




でも、最後に悪あがきをさせて。
初恋なの。



初めて、本当に心から好きになった人なの。




このまま消したくない。






「結芽!」




私の姿を見つけると、待っていないで駆け寄ってくれる春兄が好き。
決まって私の好きなミルクティーを買ってきてくれている優しい春兄が好き。




「ありがとう」

「ん」




春兄の、落としたように笑う顔が、好き。





「結芽、座るか」

「うん」



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