☆子犬系男子にご用心☆
春兄が呼ぶ、私の名前が好き。
その声が、好き。
そのすべてが、好き。
「どうした?また、なんかあったか?」
「なにも、ないよ。今以上に悪化することなんてないよ」
「結芽・・・。そんな事言うな」
「大丈夫だよ。私、もう平気」
傷つくことなんてない。
嘆くことなんて、ない。
だから、心配しないで。
私はもう、大丈夫だから。
「そうか・・・。彼氏が、側にいてくれるんだもんな」
春兄の声が、寂しげに囁かれる。