☆子犬系男子にご用心☆
そしてデート当日。
一応ちゃんとデートらしくはしよう。
なんていう変な意識でスカートを選んだ。
軽く化粧もしてきたし。
臣を、楽しませなくちゃ。
志保に一部始終報告したら泣かれ、よかったと喜ばれた。
私にまだ気持ちがあるかわからないことも言ったけど、それでも私が前を向けていることが嬉しいと言われたんだ。
そんな風に思ってくれる志保のためにも、私もできることをしなくちゃ。
無理して好きになるとかじゃなくて、臣の事をもっと知っていきたいとようやく思えた。
私も、ようやく臣と向き合えるようになったんだと気付いた。
春兄の事が良くも悪くも結論が出たことが大きいのかも。
「結芽ちゃん!」
私の姿を見つけた臣が私に駆け寄ってくる。
その姿を見て、嬉しく思った。