☆子犬系男子にご用心☆
腹ごしらえをした私たちは、水族館を見て回ることにした。
大きな水槽が全面に広がる。
魚たちが気持ちよさそうに泳ぐ姿を見ながら歩いて行く。
魚の次は、ペンギンコーナーへ。
「わ、可愛い!」
「泳ぐの早いね」
ガラスに張り付様にして二人で覗き込む。
楽しい。
楽しいって、思ってる私。
「なにか、飲み物買ってくるよ」
もう少しでイルカのショーが始まる。
ペンギンを見て、アシカコーナーから出ると、臣がそう言って走っていった。
私のために、頑張ってくれてる。
きっと、今日のこのデートも私が一人で沈んでしまわないように。
臣のおかげで、春兄への失恋も気分転換できているんだ。
「君、可愛いね」
壁に寄りかかって立っていた私を覗き込むように現れた男たち。