☆子犬系男子にご用心☆
「な、んですか・・・」
「よかったら、一緒に回らない?俺たち男だけで寂しくてさ」
二人組の男。
下心丸出しの顔ですり寄ってくる。
怪訝な顔をして抜け出そうと移動する私の腕を一人が掴む。
「放してください」
「いいじゃん。一緒に行こうよ」
気持ち悪い。
身じろぎその手を払おうにも力が強くて離せない。
「なにしてんの」
低くすごんだ声がする。
その声が、臣のものだと気付くのに少し時間がかかるくらいいつもの声と違った。
「な、男連れかよ」
「チッ。行こうぜ」
男の手が私から離れ逃げるように去っていく男たち。
私はホッと肩を落として、臣を振り向いた。