☆子犬系男子にご用心☆
「なにしてんの、あの人」
思わずつぶやいた言葉。
今日は、高校の入学式の日だ。
3年になった私は、入学式に出なければいけない。
だから今日は登校日だ。
そして、少し早くついてしまった学校。
校門を抜けてすぐ右にある桜の木。
満開だと見上げて気づいた。
満開に咲き誇る桜の中、木の枝に持たれながら眠る男の子。
「3年・・・じゃないわね。見たことない顔だし」
気になって近づいて見れば、見たことのない顔だ。
2年生なら今日は来ていないはずだし。
そもそも、制服が真新しい。
「1年・・・?」
おいおい、1年がなんでこんなところで寝てるわけ?
今日の主役はあんただ!