☆子犬系男子にご用心☆
「えー、いいじゃないですか。結芽さんが相手してくれないんだから。ね、志保さん」
「え、あ、うん・・・。まぁ」
「ほら、いいって」
「志保!」
人懐っこい笑顔で笑う彼に、志保まで騙されそうになってるじゃん!
あーもう!
「ほら、志保行くよ!」
「え、あ、結芽!」
私は志保の腕を掴み強引に連れて行こうとする。
志保は戸惑いながら私についてきてくれる。
「ちぇ―。じゃあ、結芽さん、志保さん、また明日!」
「また明日なんかない!」
「じゃあね、麻生くん」
志保は律儀に挨拶を返している。
ひらひらと手を振る麻生くんに背を向け歩き出す。
「じゃあねー!」
再び背中に投げられた言葉に。
「付きまとうなー!」
私は、絶叫で返した。