☆子犬系男子にご用心☆



「でも、もう無闇に会わない。みゆさんにも悪いし、私にも臣がいてくれるから」

「ああ。それでいい。完全に断ちたくなかっただけだから。ダメだな、俺。大人のくせに情けない」

「なんで?嬉しいよ。私の事本当に家族みたいに思ってくれてるってことだもん」





今なら、本当にそう思える。
その気持ちを素直に受け入れられる。





「あいつと仲良くな」

「うん。春兄もね」

「ああ」





きっと、気持ちの問題なんだ。
きっと春兄も、私も。


あのままの状態で終わりたくなかった。




きっと、これから春兄が前みたいに来てくれることはないだろう。
でも、私は感じられる。
春兄が見守ってくれてるって。


安心して生きていける。




そういう、気持ちの問題。





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