☆子犬系男子にご用心☆
臣って呼んでよ
「だから、なんであんたがここにいるのよ」
ちょっとトイレに行って戻ってきたら、志保の席の前の椅子に座り志保と仲良さげに話す麻生くんの姿。
回れ右して逃げ出したい気分。
「おかえり、結芽さん!」
「ここ、3年の教室よ?なに考えてるのよ」
「だって、結芽さんと話がしたかったから」
恥ずかしげもなくどうしてそう言うことが言えるのか。
そして、いつまで付きまとうつもりなの?
「結芽、少しくらい話をしてあげたら?可哀想じゃん」
「志保さん、優しい!」
目を輝かせて志保を見つめる。
私は深いため息を吐いて志保の隣の開いている椅子に腰かけた。
「一つだけ、どうして私に付きまとうわけ」
「だから、僕のくち・・・」
「それだけじゃないでしょ!」
全てを言い終わる前に割り込む。
忘れ去りたい過去なの!
「二人っきりになった時に教えてあげる」
「はあ?」