☆子犬系男子にご用心☆
そして今、なぜか私は麻生くんと二人で屋上にいる。
(な、なんでこんなことに・・・)
それもこれも、志保がいけないんだ。
志保が可哀想だからってせっつくから、仕方なく・・・。
そう、本当に仕方なく。
「嬉しいな!結芽さんとお昼なんて!」
「・・・私は嬉しくないです」
「なんで敬語なんですか?」
あなたと、深くかかわりたくないからです。
どうしてこの人は、こんなにも他人の初対面の私にこんなにも話せるんだろう。
「で、教えてくれるんでしょう?」
「え?ああ、はい。でも、そんな深い理由はないですよ?」
「いいから」
「ただ、結芽さんに興味を持ったんです」
真っ直ぐと瞳が向けられて居心地が悪い。
この人の瞳は、苦手だ。
「きょう・・・み・・・?」
「ただ、それだけですよ」
にっこりと笑ってそう言われる。
興味を持った、そんな理由で今日まで付きまとわれてたのか。