☆子犬系男子にご用心☆



「み、ゆ・・・」




みゆは青ざめた顔をして俺の側に駆け寄った。




「馬鹿、やろ!・・・逃げろ!」

「いや!」




みゆは俺を助けようと俺の腕を引っ張り上げる。
でも、そんな事そいつらが許すはずもなかったんだ。




男たちは、俺からみゆを引き放し、なおも俺を袋叩きにした。
みゆは泣きながら俺を助けようとして・・・・。






突き飛ばされた拍子にコンクリートに額を打ち付け、ケガをした。









「傷跡は、残りますね」





医者に、そう言われた。
女の顔に、消えない傷を負わせてしまったんだ・・・。




「髪の生え際あたりだから、髪の毛で隠れるし、平気だよ」



みゆは笑ってそう言ったけど、平気なはずない。
手は震えてたし、声だって・・・。




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