☆子犬系男子にご用心☆
「結芽ちゃん、なにしてたの?」
「な、なにって・・・」
「麻生くんの事話してたんだよ」
「え?僕のこと?ウソ、嬉しいなぁ」
「ち、違うわよ!悪口なんだからね!」
もう、志保ったら面白がって!
人懐っこい麻生くんはすっかり志保とも打ち解けてる。
私は怒ってばかり。
それなのに、どうして彼は私の事を好きだというんだろう。
「結芽ちゃん、はい」
「え?なに・・」
麻生くんに渡されたのは、小さな柴犬のキーホルダー。
なにこれ。
「・・・麻生くんに似てる」
「でしょう?わかった?コンビニにあったんだけどさ友達がさ、僕に似てるって買わされて」
くりくりっとした人懐っこい表情とか、サラサラッとした毛の動きとか・・・。
なんとなく、似ている気がする。