☆子犬系男子にご用心☆
「確かに、麻生くんって犬っぽいんだ!飼い主に懐いてる忠犬みたい!」
「ワンワン!なんつって」
楽しそうにはしゃいでいる声を片耳で聞きながらそのキーホルダーを眺める。
「それ、結芽ちゃんにあげる」
「・・・」
「僕だと思って持っててよ」
なんでそんな風に、まっすぐいられるんだろう。
少しだけ、羨ましいと思った。
ほんとに、少しだけ。
「・・・うん」
「お、結芽?」
「あ、あれ・・・?僕、てっきりいらないって投げ返されると思ってたんだけど」
私の反応に面食らった表情の二人。
私は、ポケットにしまっていた携帯を取り出しキーホルダーを取り付けた。