☆子犬系男子にご用心☆
第2章
普段の君
「結芽ちゃんのお弁当おいしそう!」
目を輝かせて私のお弁当を覗き込む麻生くん。
あれから、約束通りお弁当を一緒に食べている。
麻生くんも私の言いつけを守ってそれ以外の時はおとなしいし。
「適当だよ」
「え、もしかして自分で作ってるの?」
「うん」
「すごい!家庭的なんだね」
家庭的・・・。
そんなんじゃない。
ただ必要に迫られてやっているだけ。
できる事なら、やりたくなんてないよ。
「結芽ちゃん?」
「え?あ、ううん・・・」
麻生くんに声をかけられてハッとする。
いけない、暗くなってた。