☆子犬系男子にご用心☆
「私の気持ちも、信じられない?」
「そんなこと、ない」
「ね。麻生くんの事も信じてあげなよ」
信じる。
私には難しい言葉だ。
信じたって、なにも変わらない。
「あれ?これ」
志保の視線がある一点に注がれている。
その視線の先をたどると地面に落ちている携帯電話。
「麻生くんのかな?」
「慌ててたからね」
「結芽、届けてあげなよ」
「なんで私!?」
見つけたのは志保なんだし、私が行く必要なんてないと思うんだけど。
それに、私が麻生くんの教室を尋ねるなんて・・・。
なんか、嫌だ。