☆子犬系男子にご用心☆
結局麻生くんは、携帯を取りに来ないまま放課後になってしまった。
憂鬱な気持ちを抑え私は1年の教室がある階に向かう。
どうして私が。
志保に押し付けられただけ。
ただそれだけなんだと言い聞かせながら。
「ていうか、クラスどこ・・・?」
麻生くんのクラスを知らない。
そう言えば、私麻生くんの事知らない。
知ってるのは名前と学年それくらいじゃないか。
別に知りたいわけではないけど。
「あの」
「はい?」
仕方なく鞄を持ち廊下を歩く1年生に声をかける。
クラスを聞かなきゃいつまでたっても渡せないしね。
でも、知ってるだろうか。
声をかけた男の子は立ち止まり私を見た。
「あの、聞きたいんだけど・・・。麻生臣くんってクラスどこかな?」
一か八かで聞いてみる。