☆子犬系男子にご用心☆
「お、臣って呼んだからって勘違いしないでよね!」
恥ずかしくなって怒鳴る。
それでも臣はニコニコと笑ってる。
「わかってるよ。結芽ちゃんは高城先生が好きなんだよね」
「そう・・・って、なんで知ってるわけ!?」
思わず流れで答えちゃったけど、なんで!
言ってないはず。
あれ、言ったっけ?
「見てたらわかるよ」
「え?」
「好きな子の事だもん」
サラリと言い放つセリフに、私はかああっと顔を赤くさせた。
悔しい、臣なんかに顔を赤くさせちゃうなんて。
「わかってるならあきらめなさいよ」
「諦めないよ。だって、どう考えたって僕の方が有利じゃん」
「はあ?」
有利って、どこがよ。
私は春兄が好きなんだから、もう勝ち目ないはずでしょう。