☆子犬系男子にご用心☆
今日は、二人じゃなかったの?
久しぶりに二人で会えるんじゃなかったの?
「春兄・・・?」
「突然呼び出して悪かったな。まぁ、座って」
「う、ん・・・」
チラチラと隣の女の人を気にしながら春兄の前の席に座った。
その女の人は、肩くらいのウエーブがかったふんわりとした栗色の髪の、優しそうな瞳の女の人だった。
大人の女の人って感じ。
「ずっと、言おうって思ってたんだけどな。でも、この機会にちゃんと話そうと思って」
春兄が笑顔で切り出す。
やめて。
聞きたくない・・・。
聞きたく、ない・・・。
「この人は、白石みゆさん。年は23歳」
「初めまして、結芽ちゃん」
みゆさんというその人はにっこりとほほ笑んだ。