☆子犬系男子にご用心☆
この人は、私の事を知っている。
春兄に聞いたの?
ねぇ、そうなの?
「俺な、みゆと結婚しようと思ってる」
ズシンと胸に重くのしかかる言葉。
息が苦しくなる。
「1ヶ月くらい前4月の頭にプロポーズをしてOKをもらったんだ。結芽には直接言いたくてな」
「そ、か・・・」
「みゆにも会わせたかったし・・・」
言葉が刃のように私の心を切り裂いていく。
いつかこんな日が来るかもって、思わなかったわけじゃない。
でも、まだ先であってほしいと願ってた。
そして、私に振り向いてほしいって気持ちは捨ててなかったんだよ。
「そっか・・・、よかったね、春兄」
「ああ」
幸せそうな顔を見て、私なにも言えることなくなっちゃったよ。