☆子犬系男子にご用心☆
第3章
お返しデート
臣の胸を借りて泣いてしまった。
それもかなりの大号泣。
恥ずかしくて逃げるように帰ってしまった。
でも、そのおかげか落ち着くことができた。
胸は痛むけど、涙が出ることはない。
あれだけ泣けたからかな。
「おはよー結芽」
「あ、おはよう」
校門のところで志保に会う。
志保にも報告しなくちゃだよね。
相談にずっと乗ってもらってたんだから。
「あのね、志保」
「ん?」
「私、失恋したから」
サラッと、自然に。
重苦しくしたくなくて。
きっと泣いてしまうから。