☆子犬系男子にご用心☆
入学式は滞りなく行われた。
1年の席を見ていたら、真っ黒な頭の中に金髪の頭を見つけた。
(もしかして、朝の・・・?よく出してもらえたわね・・・)
思いっきり校則違反だと思うけど。
でも、やっぱり1年生だったんだ。
・・・。
最低、思い出したじゃないか。
それからはなるべく視界に入れないようにして過ごした。
長い校長の話も、いろんな偉い人の話も耳には入らず。
ただ、時間が過ぎていくのを待った。
「あー、長かったね」
「うん」
ぞろぞろと教室に戻る。
伸びをしながら志保が声を上げる。
私は小さく答えた。