☆子犬系男子にご用心☆
「あ、見つけた!おはよーございます!」
次の日。
途中で会った志保と登校中、校門の前で待ち受けていた人物に目が点になった。
「は、なに、ちょ・・・」
「わ、金髪!」
金髪のふわふわした癖っ毛。
小柄な身長。
細身な体。
そして、人懐っこい笑顔。
その目立った金髪は紛れもなく昨日の桜の1年生。
なぜそんな彼が私に声をかける?
あの時、彼は寝ていたはず。
それなのに、なぜ。
「あれ?僕の事、もう忘れちゃったの?」
「は、え・・・」
「結芽?知り合い?」
志保が不思議そうに私と彼を見比べる。
知り合い?
そんなまさか。
たった一度姿を見ただけ。
知り合いのうちには入らない。