☆子犬系男子にご用心☆
「あ、そうだ。これ、水」
「ありがとう」
渡された水はまだ少しヒンヤリとしていて。
カチッと音を立ててキャップをあけると一口口に含んだ。
喉を通る冷たい水が気持ちを落ち着かせる。
「ねぇ、変なことされてない?」
「え?」
「変なこと」
「されてないよ。腕掴まれただけ」
「ほんと?」
「本当だってば」
疑いの目で私を見ると、しばらくして「そっか」と視線を逸らした。
心配してくれた?
それも、そうか・・・。
護ってくれたんだもんね。
「・・・ありがとう」
「え?あ、ううん。当たり前だよ」
臣はそう言って笑った。