☆子犬系男子にご用心☆
「すっかり、暗くなっちゃったね」
「そうだね」
辺りはすっかり暗くなってきていた。
私たちは自然と遊園地のゲートに向かっていた。
一日だけのお返しデートが終わる。
「結芽ちゃん、今日楽しかった?」
「え?あ、うん――――」
「そっか。よかった」
そう言って笑った臣を見て、胸がキュンと鳴った。
どうしちゃったの、私・・・。
「家まで送るよ」
「え?いいよ」
「危ないから」
そう言った臣は、年下のくせになんだか大人びて見えて。
私はぎこちなく視線を逸らした。
あまり会話もなくゆっくりとした足取りで歩いていく。
無言の時があまり苦痛にならなくて。
なんだろう、私・・・・落ち着いてる。