☆子犬系男子にご用心☆



「ゆーめ!どうだったの?昨日のデートは」




教室につくやいなや、志保に問い詰められる。
楽しんでるな、志保め。




「デートじゃないわよ。お詫びなんだから!」

「でも、楽しかった?」





志保の言葉に、言葉が止まる。
楽しかった・・・・。


私、楽しんでた?
あの時だけは、春兄の事忘れてた――――・・・?





「ん?結芽?」

「あ。・・・別に!」




慌てて志保にそういうと話を切り上げたくてカバンの中から教科書を取り出していく。





―俺じゃ、ダメ?




―僕の事、好きになってよ





臣の声が、蘇ってくるのは、なぜ?




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