☆子犬系男子にご用心☆



「そうだ。彼氏、水臭いじゃないか」

「え?」

「よかったな」




にっこりとそう微笑まれ、さっきまでの幸せな気分は一瞬にして消えた。
彼氏――――

そうだ、春兄は臣の事を勘違いしたまま・・・。




「違うの、春兄―――」




慌てて訂正しようとする。




「あ、いた結芽ちゃん!突然飛び出していくからびっくりしたよ」




それを静止したのは、臣。
明るい声で駆け寄って私の隣に並んだ。



「ああ、君昨日の」

「麻生臣です。昨日はびっくりしました」



礼儀正しくあいさつを交わす。
なんで・・・?





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