☆子犬系男子にご用心☆



「あ、じゃあな。俺、これから職員会議で行かないと」

「はい。じゃあ、失礼します」




去っていく春兄に、なにも言えなかった。





「なんで・・・」




そう言いながら臣を見ると、臣は今まで見たことないような感情のない顔で春兄が行った方向を見ていた。
怖い―――――――

初めて、臣に対してそんな感情を抱いた。





「・・・」




臣は突然私の手を掴むと引っ張るようにして歩き出した。




「ちょ、なに?臣、痛い!」



私の声も届かず、臣はただどこかを目指して歩く。
たどり着いたのは使われていないパソコン教室。

ぴしゃん、と大きな音を立て扉を閉めると臣は強い力で私を扉に押し付けた。



「っ!?」




そして、そのまま唇を塞いだ――――――――




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