☆子犬系男子にご用心☆
第4章
変化
「はい、お弁当箱」
臣と別れ教室に戻ると先に戻っていた志保にお弁当箱を渡された。
「もう、二人とも飛び出してくからどうしようかと思ったじゃん」
「・・・ごめん」
「・・・?結芽?どうした?なんかあった?」
私の様子に心配そうに顔を覗かせる。
鼻がツンとして、こみ上げてくる。
「え、ちょ、ほんとどうした?」
突然泣き出した私に戸惑いながら志保は私の肩をさする。
志保の肩に顔をうずめ、ポロポロと涙を流す。
「私・・・どうしたいのかわからない・・・」
自分の気持ちも。
臣の事もわからなくなった。
臣の本当はどこにあるの?