男嫌いの姫様の冒険記
「ミレーユ! 王女が街に出るなどいかん! 王女は城にてその振る舞いを問われる! 街に出ていたことなどばれれば町民たちに面子が立たん!」
国王は怒りを抑えながら言いました。
ミレーユは少しベランダの枯れたダヴィの花を見た後こう言いました。
「お父様がいけないんじゃないかしら? お父様がダヴィの国と争う事なんてしなかったら私はダヴィの花売りの花で満足していたというのに。それとも何かしら? お父様自ら戦火で焼け果てたダヴィの荒野から、ダヴィの花を持ち帰ってきてくれるとでもいうのかしら?」王女は上品さを保ちつつ勝気さを見せながら言いました。
「ううむ……」国王は頭をもたげ悩んでいます。
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