男嫌いの姫様の冒険記
城を出る際にミレーユは王女の服装の時に身につけている指輪などの装飾品を少し持っていくことにしました。
それは国王がミレーユに俗世の金品での取引を行わせないために金銭を持たせなかったためです。
ミレーユは貴金属を見つめこう思いました。この道具は質屋で売って金貨に換え、街で商いの取引に備える為。残した貴金属は自分が身の危険にさらされた時に命と引き換えに使う為と。
そう思いながらそれらを身袋に入れました。
しかしミレーユはその行動とは裏腹にこうも思います。
《やはり力と金、力のないものは金で、金のないものは力で身を守らなければいけないのか》と。ミレーユは少し悔しい気持ちになりました。
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