龍華寺 四葉と書いて、救世主と読め。
「高校生男子の来る所じゃないでしょー?早く帰んないとヤバイんじゃね?」
「へー、俺に会いたかったのに、そーいう事言っちゃうんだ〜、素直じゃないんだ〜、マジで帰っちゃおっかな〜」
「嘘嘘!ごめんって!会いたかったよ!」
「ふふ、正直に言えてえらいね。さ、行こっか」
めぐ姉と呼ばれた女性は、怜真の腕に自分の両腕を絡ませ、夜の街へと消えて行った。
「……さ、帰ろーぜ、ナゴ」
「え?!もう終わり?!中途半端じゃない?」
「今日の分はね。今日中に浮気相手全員に会いに行くとは限らないでしょ。あとまだ浮気相手がいると思うと頭痛がしてくる」
それもそうだ。けど……
「なんか、大きい建物の方行ったけど、大丈夫なのかな?」
「あんたは知らない方がいい場所だから、良いんだよ」
「英語で『らぶほてる』?って書いてあるけど、危ない所じゃないの?」
「小学生は知らなくていい所だからいーの」
「龍華寺さんは知ってるみたいな言い方に聞こえるけど?らぶほてるって何?」
「もー!!良いから帰るよ!残りの仕事はまた明日!!放課後の生徒会室で!!」
なぜか顔が赤い四葉は、ナゴミと別れさっさと帰路についた。