龍華寺 四葉と書いて、救世主と読め。
朝のホームルーム終了後。
(はぁ……)
ナゴミは机の上に力を抜いた両腕を置き、何度目かの溜息をついた。
玲瓏学園は生徒数がかなり多いため、クラス数も八クラスほどある。
そのため、前同じクラスだった子たちと全員同じクラスになれず、ナゴミは一人だった。
(うぇえ〜、やってける自信ないよ~!山田みたいなチャラい馬鹿ばっかじゃん~……)
周りはみんな、大人ぶって派手な服装をした者ばかり。
つまらない話をしてはゲラゲラと下品に笑っている。
うるさくてしょうがない。
また一つ、溜息をついた時。
引きずるくらい長いツインテールの女子がつかつかととナゴミの席に来た。
四葉だ。
「……何?」
「あんた、副生徒会長にならないか?」