龍華寺 四葉と書いて、救世主と読め。
「私の目標、下剋上……何かダメなのかな?間違ってんのかな?」
副生徒会長であり、彼女に憧れる人間として言える事は。
「それは私にも分かんないよ。だって子供だもん」
『分からない』という『答え』だった。
「けどさ、だからこそじゃない?子供なんだから、そう重く考えなくても許してもらえる事だってあるでしょ?」
あっけらかんとしてるのに妙に説得力のあるナゴミの言葉に、四葉はポカンと口を開けたままだ。
「……ぷ、くく、それもそうだね」
「そうだよ、大丈夫だよ。それにクロちゃんは最強だし」
例え間違った道を進んでしまっても、四葉なら強行突破して行けそうな気がする。
そしてナゴミは、時にその背中を信用し、時に相棒としてその右肩を持つつもりだ。
「そっか、そうだよな。うん!」
四葉の事は、まだよく知らない事の方が多い。
四葉から見たナゴミも同じだ。
だから、これから知っていく。
だから、これからも一緒にいる。
どちらからともなく拳をぶつけ、二人は笑った。